なんとなく、クリスタル 田中康夫
遡る形で読んだ。
33年後のなんとなく、クリスタルの方で言及した素敵な空気感っていうのは、
クリスタルなアトモスフィアだったのだなあ。
由利と淳一の関係性にとても共感した。同棲ではなく、共棲であると思えばわたしにもできそう。
そういえばこの間、KOSEのビューティーフェスタ行ったとき、我先にと割り込みしたりする綺麗にしてる(≠綺麗な)女の人たちを見て、
あー今はこういう残念な時代なんだーと思って楽しい場所なのになんか泣きたくなったんだけど、
さっき、電車に乗ろうとしたとき、ホームで並んでた人を抜かしてまで走って席を取るおばさんを見て、こういうことは世代の問題で片付けちゃだめなんだなあと思った。
最近の若い人は、、とか言うおばさんにイラついてたけど、自分もそうするとこだった。
思えば昔から順番とったりするために我先にと走ったりすることに抵抗があった。
この気持ちは由利のなんとなく、クリスタルに近い気がする。
無我夢中になる訳でもなく、なんとなくその時の気分でいい方を選ぶ。
頑張らないとか無気力とか思われがただけど、それなりに選んで生きてる。他の人を蹴落したくないだけなの。
文庫で読んだからか注が1ページごとに記してあって、先に読んだ33年後のやつより読みやすかった。
半分のページが注だから、とても短い。
あれ、もう読み終わってしまうヤダヤダヤダってなった。
こちらの方は33年前に生きた人の中でわかる人にはわかるってもの、が出てきてたから、今では定番化してるものも多かった。
この33年間の物語が欲しい。もっと由利たちの人生を知りたいと思った。