50回目のファーストキス
最初は思ったよりコミカルな感じの映画だなって思ったけど、もうDVD作成する流れのあたりからつらくて。なんども出会ってなんども恋をしてなんどもファーストキスをする。1日で受け入れる彼女と1日ですきにさせるだいすけは運命だと思った。
二人のことを書いた日記、写真を消しても消してもクラウド化のせいで何度でも写真が蘇ってふとしたタイミングで思い起こさせてくるつらさ、ものすごくわかるなと思った。私は消す勇気もないけど。
頭の中も同じで。忘れようとしてもあごのモノマネのくだりとか、記憶がクロスする。いつも、ふとした瞬間に、このことを彼に話したいって思って、そんなタイミングないよなって思って、覚えてておく必要がないことを虚しく思う。こんなに身が捩れるような思いをしたことがなくてどうしたら良いのかわからない。こんなふうに思っていてもいつか大丈夫になるのかな、なんて。
私は大好きで忘れられないのに彼に忘れられるのが悲しい。彼の未来と交われないのが悲しい。忘れられるのがとても悲しくてつらい。でもどうしようもないから、しょうがない。どうやって折り合いをつけているんだろうと思った。
50回目のファーストキスはお互いに思い合えていたから、そんなタイミングがあっても乗り越えられた。前までは、毎日朝起きて、記憶がない自分に絶望するところからのスタートだったけど、映画の最後では、現状を受け入れて結婚したり子供ができていたりすることに感動できるようになっている彼女を観てとても素敵だなと思った。そして、彼女をそんな気持ちにさせるために試行錯誤した彼も、とても素敵。
いつかそんなふうに思い合って行動しあえる相手に出会えたらいいな。